Home   Discography   Artists   MasterCollection   会社概要   お問い合わせ      
 


Generations guitar trio(中牟礼貞則 田辺充邦 浅利史花)


『Generations guitar trio』

1.Pannonica (Thelonious Monk)

2.Alone Together (Arthur Schwartz)

3.It could Happen to you (Jimmy Van Heusen)

4.Skating In Central Park (JOHN LEWIS)

5.All The Things You Are (Oscar Hammerstein jr.)

6.Body And Soul (Johnny Green)

7.Someone To Light Up My Life (Antonio Carlos Jobim)

8.Come Rain Or Come Shine (Harold Arlen)

9.603 (Mitsukuni Tanabe)



Hi-Res DOWNLOAD SITE

   

CD




   

 

「世代を超越したトリプル・ギター・ユニットのデビュー作!」

トリプル・ギター・ユニットに新たなページが刻まれた。歴史を紐解けば、グレイト・ギターズ(バーニー・ケッセル、ハーブ・エリス、チャーリー・バード)やスーパー・ギター・トリオ(アル・ディ・メオラ、ジョン・マクラフリン、パコ・デ・ルシア)などギタリスト3人によるレジェンダリーな組み合わせがあるが、ことストレートアヘッドなジャズで、且つドラムやベースを排したものとなると、ここに紹介するジェネレーション・ギター・トリオはとても貴重な存在だ。それがここ日本に誕生したことに喜びが隠せない。

 このトリオは、田辺充邦が大先輩である中牟礼貞則と当時新進の浅利史花に声をかけ、2016年にスタートした。当初は全員がヴィンテージ・ギターをメインとしていたため“ヴィンテージ・ギター・トリオ”として活動。その後、田辺や浅利が様々なギターを手にするようになったことと、まさに祖父と父、孫娘という世代を跨いだユニットであることから、“ジェネレーション・ギター・トリオ”と改名した。

 筆者は、このアルバムの2日間に渡るレコーディングを見学した。ギターが3本集まれば、バッキングの役割分担やアレンジの仕掛けなど、事前に綿密な打ち合わせがあるかと想像していたが、ところがどっこい、ほとんどの曲は口頭でソロ・オーダーを確認する程度。にもかかわらず、自由に“歌う”ソリストに対して、残る2人は時にカウンター・ラインを繰り出し、時にリズムを刻み、またある時は会話しているかのようにソリストに絡んでいく……これらを各自がアドリブで行なっており、結果的に机上では思いもよらないアンサンブルとグルーヴが生み出されていた。これぞジャズの醍醐味!

 選曲は、メンバーが持ち寄ったスタンダード8曲と、田辺が中牟礼をイメージして作ったオリジナル・ブルース「603」(中牟礼の愛称である「ムレさん」と読む)という9曲構成。収録後、これまでの中牟礼との共演を振り返り、田辺が“普段の自分の芸風じゃない部分を引っ張り出してくれる”、浅利が“一瞬一瞬を絶対に逃さない姿勢が衝撃的でした”と述べれば、当の中牟礼は“彼らが大変だと感じるくらいに錯綜した雰囲気の入り方をしたい”と大御所ならではの返しを見せていたのが印象的であった。

 御年89となる中牟礼の圧倒的な存在感、田辺のカウント・ベイシーの如き采配とマニア垂涎のジャズ・ギター・フレーズ、浅利の瑞々しい感性の歌心……耳を3つ持った気持ちでじっくりと堪能してほしい。尚、ギターの定位は、左が浅利、センターが中牟礼、右が田辺となっている。各ヴィンテージ・ギターの極上のトーンも聴きどころだ。

2022年10月 久保木靖






 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


プロフィール
田辺 充邦
Mitsukuni Tanabe

10歳からギターを始め、高校時代からジャズに傾倒しジャズギターを宮之上貴昭氏に師事。
1985年からプロとしての活動を開始し、1988年に渡米。ニューヨークを中心に多数のミュージシャンとセッションを重ねる。
1999年、岸ミツアキ・トリオで、カリフォルニア州・コンコード・ジャズ・フェスティバルに出演。カウント・ベイシー・オーケストラ、ローズマリー・クルーニー、マンハッタン・トランスファーなどと同じステージに立つ。
阿川泰子、八代亜紀、森口博子、岸ミツアキ、LOVE NOTES等、ライブやCD・DVDなどのレコーディングセッションにも数多く参加。
LOVE NOTESではTV番組のアレンジやCMソングの提供、CMにも出演。
PPMのPaul StookeyとLAでレコーディング。
テナーサックスのスコット・ハミルトン、ハリー・アレンやピアニストのノーマン・シモンズのツアーに参加。スコット・ハミルトン、ピアニストのジョン・バンチとのレコーディングにも参加。
八代亜紀のジャズアルバム『夜のアルバム』『夜のつづき』の二枚でギターを担当。
香港のアーティストVincy ChanやKwangorのレコーディングに参加。
最近ではアレンジとギターで参加した楽曲「東京は夜の7時」が東京オリンピック2020閉会式のフラッグオーバーセレモニーで使用され好評を得る。
また教則本の出版や音楽雑誌の試奏レポート、ラジオ番組のパーソナリティーと他分野で活躍。
ビンテージギターのコレクターとしても有名。
最近ではSignature Model Yamaoka guitar MT17を使用。
2004年リーダーアルバム『Bernie's Tune』をスキップレコードより発売。
チェロとギターのユニット田辺商店で『Bossa Cradle,Get on a swing』を発売。
ウェス・モンゴメリー、バーニー・ケッセル、フレディ・グリーンなどを敬愛し、ソロギターからビッグバンドのアンサンブルに至るまで、幅広いスタイルをこなすプレイヤーとして定評がある。

使用楽器(左から)
gibson ES175 1952
yamaoka guitar MT 17 2017
gibson super400 1960
gibson super400 1953
gibson L5 1962

Amplifier: TWO ROCK

浅利 史花
Fumika Asari

福島県福島市出身。
5歳頃からクラシックピアノを習う。
中学生の時に、姉と兄の影響でロックに興味を持つ。高校生活ではバンドを組むつもりだったが、進学した高校に軽音部がなかったため、仕方なくジャズ研究部に入部。そこでジャズと出会い、市内のジャズ喫茶『ミンガス』で聴いたグラントグリーンやジムホールの演奏をきっかけにはまっていく。
2012年に大学進学に伴い上京。在学時より演奏活動を始める。
2015年にはギブソンジャズギターコンテスト決勝進出。
2020年に1stアルバム『Introducin’』をリリース。
ジャズギターの王道を行くスインギーなスタイルで、同世代のみならず数々のベテランミュージシャンとも共演を重ねている。

使用楽器:
gibson ES175 1957
Amplifier: DV Mark JAZZ 12

中牟礼 貞則
Sadanori Nakamure

1933年鹿児島県出水市生まれ。高校卒業後上京し青山学院大学在学中よりプロ活動を開始。
ピアニスト徳山陽のもとでトリスターノ派クールジャズを高柳昌行、稲葉國光らとともに研鑽する。
1963年盟友・高柳主催の新世紀音楽研究所「銀巴里セッション」へ参加。
1965年バークリー留学から戻った渡辺貞夫が持ち帰ったボサノヴァ楽曲演奏へギターパートとして参加。
その後、前田憲男、リー・コニッツほか内外多数の共演者と演奏活動を続ける。
またスタジオミュージシャンとして各種録音に携わりながらも自らのジャズギター探究のため夜毎ステージに立つ日々を送る。
2022年演奏生活70周年を迎え、今尚現役プレイヤーとしてライブ演奏に勤しんでいる。
リーダーアルバムは以下のとおり寡作であるが参加アルバムは200以上にのぼりその全貌を調べ尽くすことは出来ない。

ギターサンバ(1967・ボサノヴァアルバム)
LIVE AT SHINY STOCKINGS(1979)
INTER CROSS(1999)
Remembrance(2001)
Detour Ahead Live at AIREGIN(2020)

使用楽器;
Gibson ES-175 1949
Amplifier: Henriksen JazzAmp



 







| Home | Discography | Artists | MasterCollection | 会社概要 | お問い合わせ |



Copylight 2015 HD Impression LLC All Reserved.